深夜食堂での使用曲について (2)

2014年7月に発売となった

1st アルバム「ミンストレル」が

galaboxのサポートを受けて

去年の12月14日に再発売されました。

http://www.galabox.jp/product/377

 

 

発売直前にこのアルバム収録曲が使用されることが決まった

ドラマと映画が安倍夜郎さん原作の「深夜食堂」でした。

映画「深夜食堂」ドラマ「深夜食堂 3」に挿入歌、

劇中音楽として3曲が流れました。

 

「人生行きあたりばったり」

「ちょいと寂しい夜のうた」

「冷たい風」

 

「人生行きあたりばったり」は御存知の通り、

安倍夜郎さんが歌詩を書いて、私が歌にしました。

この歌の2番位までの歌詩は、「深夜食堂」の

「ねこまんま」の回に売れない演歌歌手が歌っている

シーンに登場します。

安倍さんはその歌詩を手紙に6番まで書き上げて

私に送ってくれました。

『これに曲をつけてくれませんか?」

正にあの深夜食堂に登場する人たちの絵のタッチと

同じような繊細で温かみのある字で綴られていました。

 

安倍さんの詩を何度か読み返している内に、歌になっていました。

言葉と音楽は出会いです。こんなこともあるのです。

 

「人生行きあたりばったり」が歌になるまでの経緯は、

実は「深夜食堂」よりも前の話に遡ります。

それについては安倍夜郎さんが出身地でもある高知県四万十の

フリーペーパーに連載している「なんちゃあない話」で、

ギターを弾く私のイラスト入りで寄稿されています。

その連載他をまとめた本が、なんちゃぁない話 (マンサンコミックス)です。

 

この歌を作った当初は「深夜食堂」のドラマや映画で使われる話は

全くありませんでした。

私も安倍夜郎さんも、歌が出来上がってアルバムに収録して聴ける。

ということが素直に嬉しい。それだけでした。

 

それよりも少し前のこと。

久しぶりに福原希己江さんと新橋の草枕という喫茶店で

ライブをした時に安倍夜郎さんと「深夜食堂」監督の松岡錠二さんが

初めて聴きに来てくれました。

この頃は既に福原希己江さんの歌は「深夜食堂」で流れていました。

 

実は福原希己江さんとはかなり前からの知り合いで、

八丁堀にある七針というギャラリーでのライブで出会いました。

その七針が制作した彼女のソロアルバムを出した頃で、

深夜食堂が放映されるよりもずっと前のことでした。

それ以来、仲良くなり、時々ライブを一緒にやっていたのです。

 

草枕のライブの夜。松岡さんの仕切で焼肉屋へ行きました。

(おぉ、やはり業界の人の打ち上げは焼肉なのか…)

などと、余計な感心したことを今でも覚えています。

焼肉となると、私はどうしても焼き加減が気になってしまうのですが、

そんな私よりも気にしまくって焼肉奉行となっていたのが松岡さんでした。

打ち上げは盛り上がり、隣の席だったのが安倍さんでした。

上村一夫さんと滝田ゆうさんの話と歌謡曲の話に花を咲かせました。

安倍さんはそれから何度かライブに足を運んでくれています。

 

ある日、小さなお店でマイクも使わずに弾き語る私のライブに

ふらりと福原希己江が来てくれました。

カウンターの一番前で聴いてくれていました。

次に「人生行きあたりばったり」を唄うことを話した時に

彼女は言いました。

 

『スーマーさん、この歌、録音してもいいですか?』

 

『え?いいよ。緊張するなぁ』

 

真面目な福原希己江さんは、ちゃんと許可を求める人なのです。

自分のiPhoneをカウンターに置いて録音ボタンを押しました。

 

私は少し緊張したのか、喋りで呂律が鈍ってしまい、

 

『次の歌は、死んだ食堂の… いや、深夜食堂です…』

 

などと、洒落にもならない紹介をしてから唄いました。

 

それから暫く経ったある日のことです。

福原希己江さんから電話がありました。

 

『スーマーさん、先日の録音した音源を監督に聴かせたんですよ』

 

『あら、そーなの?』

 

『はい。それでこれをドラマで使ってもよろしいでしょうか?』

 

『これって、あのライブ音源を???』

 

『はい。そうです。』

 

『ちょっと待ってください。実はアルバムを出すんだけど、

 それには正式に録音した音源があるから、そっちにしておくれ。』

 

急いでまだ発売前の録音音源を彼女に送ったのです。

 

 

それよりも少し前のことになりますが、主題歌「思ひ出」でお馴染みの

鈴木常吉さんとも吉祥寺の馴染みの呑み屋で知り合いとなり、

以降、共演や二人だけでツアーをしたこともありました。

 

初めて常さんの前で「人生行きあたりばったり」を唄ったのは、

名古屋の「なんや」というお店でした。

唄い終わるやいなや、一番後ろで聴いていたホロ酔いの常さんが

 

『おーーー、いいんじゃねーかなぁ!!』

 

と叫んでいたことを今でも覚えています。

何故か、この時は本当に嬉しかったのです。

 

 

そんな様々でバラバラな繋がりによって、今回のようなことになりました。

 

新しいシリーズのドラマ「深夜食堂・第四部」では

アルバム「ミンストレル」から8曲が使用されています。

正に「裏サントラ盤」状態です。

 

ミンストレル

道路

夜明けまで

冷たい風

雨がひらひら

New Moon

人生行きあたりばったり

ちょいと寂しい夜のうた

 

更に映画「続・深夜食堂」では、劇中音楽の他に

エンドロールの最後の歌として流れているのが

「ちょいと寂しい夜のうた」です。

 

 

私は安倍夜郎さんの原作漫画も好きですし、

ドラマも第一部の頃からよく観ていました。

 

人には誰にでも着地する場所が必要なのです。

それが自宅ではない、という人も沢山います。

様々な事情を抱えた人たちの心持ちや物語に

私はとても親近感を覚えます。

何故なら私も同じような人間だからです。

 

なんでも良いわけではなく、このドラマと映画に

私の歌や演奏が使われたことに今は安堵しています。

 

私はこれからも変わらず弾き語りとして唄い続けますが、

こんな機会を作ってくれた関係者の皆さんに感謝します。

 

 

 

 

スーマー

http://suemarr.com/







                       
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「深夜食堂のうた」挿入歌2曲収録

「泥水は揺れる」特典CDは付きません

ドラマ第四部は「ミンストレル」から8曲を使用。

エンディングソング「ちょいと寂しい夜のうた」

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